中学生などになるとさすがに思春期で、大人は誰もが通ってきた道のはずなのだが、やはり親御さんたちから見たらそういう存在を「不可解な生物」などと思っておられる方は少なくないような気がする。
この親子関係に悩んでいる人は、私などから見ていても案外多いのですな。
誰しも、今まで思い通りになってたのがそうならぬようになれば結構なストレスだし、ましてやついこの前まで従順で可愛かった子供が、なぜか急に牙を剥きだすのである。どないしよう…という感覚に陥ってしまうのも全く無理からぬことだろうと思う。

そしていちいち言う事が腹立つし、言う割に大した事やってないぢゃない…。
子は子で、なにかと言うと否定して上から押さえつけられて、いちいち五月蠅いしウザい…なんて。
そりゃこんな事思ってるとしたら、すごいストレスですよねぇ…。親も子も両方。

だって相手は、たかだか10年ちょっとしかこの世に存在してない、しかも物心ついて数年も経ってない、背景も何もないヤツらである。そんなのとなんで同じ土俵で大の大人が戦わにゃあならんのか。
そりゃ子が可哀想だわ。
お互い、立場というのがある。
親子だって違う人間なんやから、考えや価値観が違ってもそりゃ当然。
ましてや人間。人と人との「間」は必ずあって、その「間」をいかに縮めるか。これが「人間関係」、というのは当たり前のこと。
大人には大人の事情も考えもあるが、子供にだってある。やってる事にも発言にも、必ずそれなりの理由がある。それをまずわかってやらねば、その「間」が縮むことはない。子から縮ませるなんて、余程精神年齢の高い優秀な子でないとできるはずがない。
あなたのお子はそんなお子ですか?

まずはその発言を受け止めて、肯定してやる事だ。よく聞いたらなるほどわからぬでもない、なんて思う事、よくある。
で、そのあと考えさせる。本当にこれでよいのか、よかったのか?もっと方法はなかったのか…なんて。案外子供ってバカにできません。前にも書いたけど、よくわかってるんやねぇ。

聞きたくならないと聞かないのは、大人でも一緒。おなかいっぱいの人の前にごちそう並べても、食べないでしょ。
あなたの大事なお子さんである。いやそれだけじゃなく、近い将来この日本国をしょって立ってくれる、頼もしい限りの存在なのである。

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